2012年9月21日金曜日

山間の集落では狼は益獣だとあがめられていた。狼がくると猪や鹿がいち早く姿を消すからである。ところによっては狼に〈大神〉の字を当てて集落の守護神に祀ってあるところさえあるときいていた。 (西村寿行「群狼、峠に満つ」男たちのら・ら・ば・い 収録)